■【金融・企業法務】 証券会社の担当者による投資信託等の勧 ...

銀行法務21・3(No700)号で紹介されている裁判例(大阪高裁平成20年6月3日)です。 歯医者さんが3億2000万円の遺産を相続したので、被相続人が生前取引していた証券会社の担当者の勧誘で、高いリスクのある投資信託や日経平均ノックイン債を2億1630万円を購入したものの、結局、4300万円の損失を受けた事案です。 歯医者さんは、証券会社を被告として、適合性原則違反、説明義務違反の勧誘行為があったとして、不法行為ないし債務不履行責任に基づいて、提訴しました。 原審は、適合性原則違反については否定して、説明義務違反については認めたものの、歯医者さんの過失を7割としました。 控訴審は、適合性原則違反も認め、過失を、7割から4割に変更しました。 適合性の原則は、金融商品取引法40条1号に規定されています。 即ち、金融商品取引業者等の業務の運営の状況が、金融商品取引行為について、顧客の知識、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的に照らして不当と認められる勧誘を行って投資者の保護に欠けることなっており又は欠けることとなるおそれがあることないように、業務を行わなければならないと規定しています(最高裁平成17年7月14日判決参照)。 そして、適合性の原則から著しく逸脱した証券取引の勧誘を行った場合には、不法行為上も違法と判断されることになります。 顧客の適合性を判断するにあたっては、 当該取引商品の取引類型における一般的抽象的なリスクのみを考慮するのではなく、 具体的な商品特性を踏まえて、これとの相関関係において、顧客の投資経験、商品等取引商品の取引の知識、投資意向、財産状態等の諸要素を総合的に考慮する必要があるとしました。 後は具体的に当てはめて検討した結果、適合性原則違反を認めました。 ※日経平均ノックイン債権 償還期間が、一定期間中の日経平均株価の終値によって額面額となったり、あるいは、日経平均株価終値の下落分に応じて決定されるという債券。日経平均株価の終値が期間中1度でも基準価格(設定価格の80%相当額)未満になり(ノックイン)、償還日の15営業日前に設定価格を下回っていた場合には、設定価格を基準として日経平均株価の下落に応じた損失を負う。期間1年で、途中売却不可。 業法がらみの案件については、なかなか田舎弁護士のところに相談はきませんが、外貨預金等の特定預金等の場合にも、銀行法13条の4により、金融商品取引法40条1号が準用されていますので、同じ枠組で判断されることになるのでしょうね。 私も、投資信託を少ししていますが、酷い結果になっています。世界経済の状況が悪いので、仕方ありませんが、従前と同じ様な手数料はいただけません。業績連動性にして欲しいと思いますが・・・